業務効率化の手法7つ|アイデア出しができないと悩んだときに

業務効率化には、基本となる手法がいくつかあります。自己流で進めてしまうとスムーズに進まず、却って負担になってしまう可能性があるため、要注意です。業務効率化に取り組むときは、まずは自社の現場の課題や問題を、洗い出さなくてはいけません。

明確化した課題や問題を、どうすれば改善できるのか考えながら、手法を講じていくことが大切です。今回は、製造業における業務効率化の手法7つを紹介します。業務効率化のアイデア出しができないと悩んだときに、ご参考にしてみてください。

業務効率化の手法を知る前に

業務効率化の手法を知る前に、まず取り組む意味や目的を明確にしておきましょう。業務効率化とは、言葉の通り「業務を効率化する」ことです。

業務を効率化する方法は、大きく分けて以下の2つがあります。

  • 1.業務のムダを省く
  • 2.業務がより早く安定して進むように工夫する

業務効率化を実現するためには、この2つをバランス良く実行していく必要があります。業務効率化は、生産性を高めて、企業を発展させるための手段です。利益を増やすためだけでなく、従業員や顧客の満足度向上もその目的に含まれます。業務効率化に取り組むときは、目的を見失って却って負担や不利益を生むことがないように、得られる成果やメリットを考えながら進めていきましょう。

業務効率化の手法7つ

業務効率化は、3M(ムリ・ムダ・ムラ)を取り除くことを、意識するのが基本です。無駄な業務を削減したり、業務フローを改善したりして、非効率な部分を排除していきましょう。ここでは製造業における業務効率化の手法7つを紹介します。

業務削減

業務削減は、業務効率化の手法の中でも取り組みやすく、得られる成果の大きいものです。業務削減をするためには、まず、現場の現状把握を行いましょう。
現状把握をすれば、3M(ムリ・ムダ・ムラ)が明確になり、削減できる業務がわかります。業務自体を丸ごと無くすのか、内容の一部を削減するのか、選択もとても重要です。

迷ったときは一度丸ごと無くしてみて、困ることや不便なことはないか、まずは検証してみましょう。

タスクの優先順位決め

製造業では、日々それぞれの従業員が、多くのタスクを抱えています。大切なのは、業務に取り組む前に、タスクの優先順位決めをする習慣を付けることです。
タスクの優先順位決めをしてから業務に取り掛かると、目の前のやるべきことが明確になるため、集中力が上がります。漠然とした不安を抱えることもなくなり、従業員のストレス軽減にもつながることもメリットの一つです。

ワークフロー改善

ワークフロー(業務プロセス)を改善し、重複タスクや不要タスクを最適化してみましょう。製造業の現場では、複数の工程が入り組んでいるため、気づくと重複タスクや不要タスクが発生してしまいがちです。

まずは、ワークフローを可視化して、改善できる点がないか考えてみます。
改善点が見つかったら、ワークフローの見直しを行って、最適化を目指します。
長年の間に定型化してしまっている、業務や作業に着目すると、改善点が見つかりやすくなります。

人員配置の見直し

人員配置を見直して業務担当者を変えるだけで、効率化が一気に進む場合もあります。人員配置の見直しを行うときは、従業員の能力や経験を、慎重に考慮しなくてはいけません。また、従業員それぞれの要望や意見も、参考にすることが大切です。

人員配置の見直しには、新たな教育コストが発生する可能性もありますが、従業員の能力向上や育成のためにも、長期視点を持って進めていくようにしましょう。

ナレッジの共有

ナレッジとは、業務をより効率的に進めるための知恵のことです。業務に長年従事している熟練の従業員はもちろんですが、能力の高い新人がナレッジを持っていることもあります。

ナレッジは、教育研修やマニュアルからは学べない、実務経験と個人の能力に基づいた貴重な財産です。従業員がお互いにナレッジを共有できるように、仕組みや環境作りを行ってみましょう。

デジタル化

デジタル化は、アナログな業務内容が多い製造業においても、広がっています。アナログな手法でしかできない作業もありますが、ペーパーレス化やオンライン会議システムの導入など、実行しても問題の無さそうな業務をまずは探してみましょう。また、積極的にITツールやロボット機械を導入して、業務を自動化することも大切です。

ただし、デジタル化やITシステムの扱いに従業員が慣れるまでには、時間がかかる可能性があります。ITシステムの扱いにはマニュアルを作成し、教育研修をしっかり行いながら、浸透させていくようにしましょう。

外注化

業務の一部を思い切って外注化すると、コア業務に集中できるようになり効率化が進みます。外注化の対象となるのは、単純作業であるのことが一般的ですが、従業員の疲労やストレスの要因となっているような業務を依頼するのもおすすめです。自社内の非効率な業務や負担の大きい作業は、多少のコストをかけてでも外注化することで、結果的に大きなリターンとなることがあります。

業務効率化の手法を知って導入を検討しよう(まとめ)

業務効率化する方法は大きく分けて、「業務のムダを省く」と「業務がより早く安定して進むように工夫する」の2つがあります。両方のバランスを取りながら進めることが大切で、無理をしすぎると却って負担を生み、本末転倒になってしまうこともあるため要注意です。

業務効率化にはいくつか手法があり、多くの企業が実践して成果を出してきました。業務効率化を阻む課題や問題が多すぎたり、何から取り組めばいいかわからなかったりするときは、小さな手法から試していくことがおすすめです。すぐに実行できそうな手法から試して、PDCAサイクルを回しながら、業務効率化を実現させていきましょう。

今日のポイント

  • 業務効率化は自己流で進めず基本となる手法を参考にして取り組むのがおすすめ
  • 業務効率化の手法を知る前に取り組む意味や目的を明確にしておくことが大切
  • 業務効率化の手法7つは「業務削減」「タスクの優先順位決め」「ワークフロー改善」「人員配置の見直し」「ナレッジの共有」「デジタル化」「外注化」
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