業務の効率化の具体例5つ!成功事例も併せて紹介
業務の効率化の具体例を知ると、自社内での改善活動の参考として活用できます。製造業では業務効率化が生産性向上に直結し、企業存続・発展・利益追求にいたるまで大きく影響を及ぼします。
とはいえ、実際に業務を効率化するとなると、何から取り組めばいいのかわからないと感じる製造業の企業が少なくないようです。
そのため業務効率化のアイデアが浮かばないときは、具体例や成功事例を知って、自社内の改善活動に反映させることを検討しましょう。
今回は、製造業での業務の効率化の具体例5つを紹介します。国内での成功事例も併せて紹介するので、ご参考にしてみてください。
コンテンツ
製造業における業務の効率化とは
製造業における業務の効率化とは、3M(ムリ・ムダ・ムラ)をなくすことです。業務に潜む非効率性を取り除き、解消することで、生産性の向上を目指します。具体的には、3Mを意識して、業務フローを見直しながらやり方を変えたり、ITの力を活用して自動化を促進したりします。
従業員のスキル向上に力を入れることで、人材の能力を底上げすることなども、業務効率化の手段のひとつです。ただ3Mを解消するだけでなく、生産性を高めるためにはどうしたら良いかを考え実行していくことが、業務効率化の取り組みといえるでしょう。
業務の効率化の具体例5つ
業務の効率化の具体例には、作業手順の見直しや自動化の促進、トヨタ式生産方法の導入などがあります。ノンコア業務の外注化や従業員のスキル向上促進なども、業務効率化の方法のひとつです。業務の効率化の具体例5つを紹介します。
作業手順の見直し
各工程での作業手順を見直すと、ムダな作業が見つかり、改善策を講じられます。たとえば、個別に搬送していた部品をまとめて送るようにしたり、使用頻度が高く、常時必要な工具を定位置に固定化したりするなどです。
また作業手順を見直した結果、作業する順番を入れ替えるだけでも効率化につながることがあるため、柔軟な視点で小さな改善にも着目することが大切です。
IoTやAIによる自動化の推進
製造業では、世界的にスマートファクトリー化が進んでいます。特に、日本の製造業は労働人口が不足しており、今後IoTやAIなどによる業務の自動化は避けて通れません。
IoTやAIによる自動化を推進できれば、人手不足問題を解消でき、更にヒューマンエラーの削減も期待出来るため、効率化や品質向上に貢献することができます。
ジャストインタイム生産の導入
ジャストインタイム生産とは、トヨタが開発した有名な生産方式のことです。必要なものを、必要なときに、必要な量だけを生産することで効率化を図る生産方式です。
ジャストインタイム生産を導入すると、市場環境の変化に柔軟に対応できるため、在庫を最小限に抑え、管理コストを削減したうえで生産性を向上させられます。
一部業務の外注化
定型業務や事務業務など、一部のノンコア業務を外注化するのも、業務効率化の手段のひとつです。自社の従業員は能力を活かしたものづくりや商品開発など、コア業務に集中できるようになるため、企業発展につながります。
専門性の高い業者に外注をすれば、自社で行うよりも低コストかつハイクオリティな業務成果を得られる可能性もあります。
従業員のスキル向上推進
新人教育に力を入れたり、資格取得をサポートしたり、従業員のスキル向上を推進すると、従業員1人あたりの生産量が増え、品質も向上し、結果的に業務を効率化できます。
また新人教育に力を入れれば、初任者の現場での即戦力が高くなり、単純なミスも削減できるなど、メリットがたくさんあります。
業務の効率化の成功事例
業務の効率化を目指すときは、成功事例を参考にするのがおすすめです。成功事例をそのまま真似するのではなく、自社の環境や状況に合わせて柔軟に変化させ導入するのがポイントです。業務の効率化の成功事例を紹介します。
作業手順を見直して段取り時間を短縮
機械部品などを開発・製造する企業は、作業手順を見直して段取り時間の短縮に成功しました。具体的には、組み立て工程にて「工具手順書の作成」、「棚レイアウトの変更」、「集荷担当者の設置」を行ったことで、同じ人数で、今までより多くの製品を組むことができるようになったようです。
参考出典:https://www.imao.co.jp/kaizen-112.html
IoTやRPAの導入で業務を自動化し多様な働き方を実現
自動車用タイヤなどを開発・製造する企業は、IoTやRPAの導入で業務を自動化し、多様な働き方を実現しました。具体的には、IoTやRPAを導入することで従業員にかかっていた定型業務の負担を減らしたり、結果リモートワークがしやすくなったりしたようです。
参考出典:https://work-holiday.mhlw.go.jp/detail/04369.pdf
動画マニュアルの導入で従業員の新人教育を効率化
オフィス向け製品を主に扱う物流の企業は、動画マニュアルの導入で従業員の新人教育を効率化しました。具体的には、動画マニュアルを作成し新人教育に導入することで、初任者のスキルや習熟度、正確性が向上し、独り立ちまでの期間が半年から3ヶ月ほどに短縮したようです。
参考出典:https://tebiki.jp/case/askul.html
業務の効率化の具体例を知って改善に活かそう(まとめ)
業務の効率化を目指すときは、同じ業種での具体例や成功事例を参考にするのがおすすめです。製造業における業務効率化の具体例には、作業手順の見直しやITによる自動化の推進、トヨタ式生産方式の導入やノンコア業務の外注化、従業員のスキル向上推進などがあります。
具体例や成功事例を参考にするときのポイントは、そのまま当てはめるのではなく、自社の環境や状況に合わせてカスタマイズした改善策を考えることです。
業務効率化が実現すると、製造業の企業は大きく発展・成長するため、まずは小さな改善から始めて成功体験を積み重ねていきましょう。
今日のポイント
- 製造業における業務の効率化とは3M(ムリ・ムダ・ムラ)をなくすこと
- 業務の効率化の具体例5つは「作業手順の見直し」、「IoTやAIによる自動化の推進」、「ジャストインタイム生産の導入」、「一部業務の外注化」、「従業員のスキル向上推進」3.業務効率化を目指すときは具体例や成功事例を参考にしよう
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